リュカ・ドゥバルグ、アレクサンドル・カントロフ、レミ・ジュニエなど、現在名声の高い若手ピアニストの一団を育てた著名な教師でありピアニストであるレナ・シェレシェフスカヤは、フランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」を授与されている。また、モスクワのイポリトフ＝イワノフ音楽教育研究所の名誉教授であり、「世界の音楽文化の発展への顕著な貢献」により、イポリトフ＝イワノフ国際音楽教育賞を受賞している。チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院および同音楽院の大学院を卒業後、同音楽院附属の中央音楽学校で12年間教鞭をとり、Ippolitov-lvanov Superior Moscow Instituteでピアノ科主任を務めた。

1993年、コルマール音楽院より、才能ある子供たちのための支部設立のため、ピアノの客員教授としてフランスに招かれた。それ以来、彼女は家族とともにそこに定住している。コルマールでの活動と並行して、パリ国立高等音楽院、リュエイユ＝マルメゾン地方音楽院、エコールノルマル音楽院でも教鞭をとっており、エコールノルマル音楽院では現在も教えている。レナ・シェレシェフスカヤは、フランスのラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭、スイスのヴェルビエ音楽祭、シオン夏期国際音楽アカデミー、アメリカのニューパルツ音楽祭、フランスのニース夏期国際音楽アカデミー、グラン・ナンシー夏期国際アカデミー 、およびフランス、スイス、ドイツ、スウェーデン、スペインの音楽院（ローザンヌ音楽院、マドリードのソフィア王妃高等音楽院など）など、世界各地の一流アカデミーや音楽祭で公開マスタークラスを開催している。彼女はまた、ロン＝ティボー（フランス）、サンタンデール（スペイン）、ゲザ・アンダ（スイス）、モントリオール（カナダ）、マジ・リンド（フィンランド）などの国際ピアノコンクールの審査員も務めている。

彼女の生徒たちは、ニューヨークのカーネギーホール、パリのフィルハーモニー・ド・パリ、シャンゼリゼ劇場、サル・ガヴォー、モスクワ音楽院チャイコフスキー記念大ホール、サンクトペテルブルクのマリインスキー・コンサートホールなど、世界の一流コンサートホールで演奏している。また、フランス、ベルギー、ロシアなどの海外の雑誌に音楽教育の問題に関する記事を多数発表している。

彼女の生徒の多くは、国際コンクールで入賞している。その中には以下が含まれる。アレクサンドル・カントロフ（第16回チャイコフスキー国際コンクール第1位およびグランプリ、モスクワ、2019年）、リュカ・ドゥバルグ（第15回チャイコフスキー国際コンクール第4位および音楽評論家協会の特別賞、モスクワ、2015年）、レミ・ジュニエ（エリザベート王妃国際音楽コンクール 第2位、ブリュッセル、 2013年、および「ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディション」優勝、ニューヨーク、2015年）、ドミトリー・シン（第18回モーツァルト国際コンクール第1位、モーツァルト賞、聴衆賞、アーヘン、ドイツ、2022年、およびエリザベート王妃国際ピアノコンクール優勝、ブリュッセル、2021年）、マルセル・タドコロ（第20回パロマ・オシェア・サンタンデール国際ピアノコンクール第3位、スペイン、2022年、およびヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで2つの特別賞、アメリカ、2022年）、Slava Guerchovitch（エピナル国際ピアノコンクール第1位、現代曲最優秀解釈賞、河合滋賞、フランス、2022年）、ジュリアン・トレヴェリアン（ゲザ・アンダ国際ピアノコンクール第2位、モーツァルト協奏曲最優秀解釈賞、聴衆賞、チューリッヒ、2021年）、アレクサンドル・クリュチコ（第19回パロマ・オシェイ・サンタンデール国際ピアノ・コンクール第3位、スペイン、2018年）、モロウシア・ゲンテット（オルレアン国際ピアノコンクール第1位および全特別賞、フランス、2018年）、Masha Esaulova and Narek Galajan（ピアノデュオ、レオポルド・ベラン国際ピアノコンクール名誉賞、フランス、2018年）、アイモ・パギン（Premio Pianistico Pausilypon第1位、ナポリ、2006年）。

熱心な教育活動と並行して、国際的に著名な音楽家たちと室内楽を演奏している。また、娘のメゾソプラノ歌手ヴィクトリア・シェレシェフスカヤとデュオを組み、フランスやヨーロッパの多くの音楽祭で演奏している。彼女はまた、ヴィトレとタヴェルニー（フランス）で長年開催されているフェスティバル「Artistic Dynasties and Families」の創設者であり、芸術監督でもある。